2015-02-23から1日間の記事一覧

『ねこ』の語源を考える⑩

『ねこ』の語源━━私の仮説 『ねこ』の語源を考える時、私には気になることがあります。nekoという言葉にeという母音が含まれていることです。 日本語の歴史を遡ってみると、「古事記」「日本書紀」「風土記」などが書かれた8世紀には a・i・Ï ・u・e・ë・o…

『ねこ』の語源を考える⑨

それでは『ねこま』の語源は何なのでしょうか?『ねこ』の部分については後ほど詳しく述べる事として、『ねこま』の『ま』にについて考えてみます。 『岩波古語辞典』の『ま』の項目を引くと次のような『ま』が載っています。 ①目②馬③間・際④魔 またmaと子音…

『ねこ』の語源を考える⑧

『ねこま』の語源説 『ねこ』の別称『ねこま』について、室町時代の1445年頃に書かれたとみられる百科辞書「✱挨嚢鈔(あいのうしょう)」には、こんな記述があります。✱『あい』は原本では土偏に蓋。同音同義の『挨』で代用しました。著者行誉は京都観勝寺(…

『ねこ』の語源を考える⑦

近世以後の動詞『ねる(寝る)』に相当する古語は二つあります。『ぬ』と『いぬ』の二つです。ともに下二段活用の動詞ですから、複合語を作る時に使われる連用形は、それぞれ『ね』『いね』となります。 『ぬ』の連用形『ね』の場合は語形上の問題はありませ…