詩 悔恨

  ☆悔恨

あなたの中に
あの日の
あの わずかばかりの時間は
どんな形に のこっているのだろうか
どんなメロディーを しらべているのだろうか

すぎさった秋のかずなど
いまさら かぞえたくもない
ぼくは
ただ
雨がふるたびに
あの日の あなたが
すこしづつ とろけて行くのを
くらい窓ごしに
じっと 見つめているだけだ

あの日の
みじかすぎた時間
ぼくらを
どれほど多くの
永遠がつつんでいたか

いかに幼かったにせよ
気づかない
ぼくでも
あなたでも なかったのに

なにが まちがっていたのか
ぼくらは ついに
あの出会いの うちに
ほんの ひとかけらの
意味をすら
つくらずにしまった なんて…