露出形・被覆形の起源について④
Ⓑ露出形 ë( e )〜被覆形 ö( o )対応型
※被覆形が a の母音交替形 ö で対応している型
☆kë(日)〜ko
ko-ti(東風)
註、東風を意味するコチはヒムカシよりも古い語彙で、元は東方と東風の二つの意味を持っていたと思う。ヒムカシのヒと同様にコチのコも元は太陽を意味していたと考える。
ko-yömi(暦)
※いずれも甲類・乙類が不明のためkoとしたが本来はköであったと思う。
☆se(背)〜sö
sö-ga-fi(背向=背が方)
註、ガは連体助詞。ヒはヘ(方)の被覆形。
sö-ku(退く=背く)
sö-sisi(宍背=背肉)
sö-tömö(背面)
註、トモは連体助詞ツ+オモ(面)の約と言う。
sö-bira(背平)
sö-muku(背向く=背く)
suga-sö(菅曾=菅背)
☆te(手)〜tö
tö-ru(取る=手る)
☆nifë(贄)〜nifo
nifo-döri(鳰鳥)
註、ここでのニホは「めでたい」という意味。